熊野磨崖仏 -大分・国東半島-

 

150227-1.jpg古来より山岳信仰の地として栄えた大分は国東半島。
全国に4万以上を数える八幡宮の総本社・宇佐神宮と、その神宮寺である弥勒寺からなる八幡信仰、そして奈良から平安時代にかけて天台の修験が盛んになり、まさに神仏習合というに相応しい信仰形態を色濃く残す地であるわけです。
この、国東半島全体に広がる寺院と宇佐神宮を総称して、六郷満山と呼ぶそうな。

限られた時間の中で参拝するには、あまりに多く素晴らしい精神文化遺産の数々。
磨崖仏や五輪塔、宝篋印塔を拝観してまわるのが好きな者にはたまらない地でありまして、もうそこいらじゅう、畑の端の方に立派な古い塔があったりするのを見ては、ドライブ中の車の中から歓声をあげるわけであります。

150227-2.jpgまずは最大級のスケールを誇る熊野磨崖仏から。8メートルのお不動さんです。平安末期の作とされ、今も修験道の峰入りの行の際には、こちらからスタートされるのだとか。

150227-4.jpgお不動さんのお隣には大日如来。こちらは6メートルの大きさ。柔和な顔が印象的でした。
さらに奥の院、熊野権現へと続く階段を登る途中での、横からのお顔は下写真のような。違って見えますね。

150227-3.jpg奥の院は写真を撮る気になれず。一枚岩でしょうか、大きな岩がご神体?!のようで、その岩の前にお社が建てられていました。
天台真言のような密教の持つ独特な神秘的な世界を象徴するような場所。是非とも、磨崖仏を拝んだ後は、奥の院まで参拝なさってみてください。

本日から何度かに分けて、六郷満山のご紹介がつづきます。
よろしくお願いします。