救いとやすらぎのほとけ 菩薩 -根津美術館-

150325.jpg東京に参りましたらほぼ必ずや訪れる根津美術館。
リニューアル前には、「今のままがいい!」と頑なに思っていたわりに、スッキリ美しく、現代的ながらも趣ある建物になった今、既に以前の姿を忘れ(東京ということもあって足繁く通ったわけではないというのも理由にありますが…)、嬉々としてでかける薄情な私です。
人は良くも悪くも、忘れるものですね…。

150325-1.jpgさて今回は、菩薩さまにスポットが当てられていました。
衆生を救う為に奔走される菩薩さまとあって、菩薩信仰は根強く、「如来さまが好き」ということばはあまり聞きませんが、菩薩好きな方は多くいらっしゃるように思います。
装飾が美しい為、わかりやすく惹かれやすいのも、菩薩さま好きが多い理由でしょうか。
仏像はもちろんのこと、軸などの逸品もお目見えで、その精緻な表現に、見ている者は飽く事もなく引き込まれます。おすすめの展観でありました。

150325-2.jpgさらに、根津美術館に来て忘れてはならないのが、広大なお庭。そしてその随所に点在する石たち。
五輪塔、宝篋印塔、磨崖仏に朝鮮の石人・石羊、そしてつくばいに至るまで、石好きにはたまらない素晴らしいコレクションが惜しげも無く配されています。
2月に訪れた国東半島にのみ見られる形の宝篋印塔も…。
この蒐集を拝むだけでも、昔の実業家の趣味趣向、数寄者ぶりに圧倒されます。現代ではもうなし得ない事ですね。
展覧会のみならず、こちらも是非ご覧になってみてください。

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