皆さまおはようございます。
改めまして、いつもご高覧いただき、ありがとうございます。
突然ですが、私には山菜の師匠がいます。山菜を採るところから、料理するに至るまで師匠と呼ぶに相応しい素晴らしい感覚の持ち主です。
彼女は、車を運転していても、タラの芽やわらび、こごみ、コシアブラなどの芽吹きに反応し、そして食べ頃か否かを瞬時に判断します。視力はものすごく悪いはずですのに、その感覚たるや、野生動物としか思えぬほどなのです。
その師匠について山菜を採り始めてはや3~4年。
都会育ちの私はこの季節、山菜にうつつを抜かすというような事は全く無いまま生きてきたはずが、自ら食すものを山に入って採る喜びや、その味を覚えた今や、春になると、師匠ほどではありませんが、うきうきと心浮かれ、もはや頭で考えるのみならず、身体が山菜を欲するようになりました。人間の感覚とは面白いものですね。
「山や野に囲まれた所で育った人には、色んな意味でかなわない・・・都会育ちの私には欠落している感覚が多すぎる」とずっと思って来ましたが、今まで経験が無かったからこその有難みをこの年齢になって噛みしめ、無かったからこその大きな発見もあります。
「何かを始めるのに、何歳だから遅いという事は無い」とよく言われますが、なかなか人間そんな言葉だけ聞いても信じられなかったりしますが、山菜採り一つをとっても、ほんとうにそうなのだな・・・と心から思うこの頃です。