季刊『禅文化』236号発行によせて

150430.jpg4月25日、季刊『禅文化』の最新号が発刊されました。

特集は「衆生と向き合う禅僧」。今回は、法務のみならず現代社会と正面から向き合う5名の禅僧にご寄稿いただき、僧侶の社会活動を詳しくご紹介しています。

相談員、教誨師、保育士……、ご協力いただいたお坊さまの肩書きはさまざまですが、編集作業を終えたいま、これらすべての原稿に共通する感想を抱いています。

それは、優しさは伝播していくのだなあということ。

綴られたエピソードの中で、人の心が動く瞬間はいずれも小さな一言だったりするのです。ですが、瞬間のやりとりに大きな思いやりが見え隠れし、何度も心を動かされました。それらの言葉が何気ないことも、かえって胸を打ちます。

ひとは相手の心中を実際に覗くことはできませんが、その機微を少しでも感じ取ろうという意識は、どれだけ大きな力となり、あたたかい連鎖を生むのか。ぜひ多くの方にお手に取っていただきたいと思います。

また、今回ご紹介した活動の中には新たな僧侶の参加が待たれるものもあるそうで、関連情報も掲載しています。この号を通じて、また新たなご縁が繋がるようなことがあれば嬉しいです。どうぞ宜しくお願いいたします。