絶景 瀟湘八景図 -香雪美術館-

神戸市にあります香雪美術館を訪ねました。今回の展観は、「絶景 瀟湘八景図」。

最も理想的な美しさとされるような景勝地を描いた瀟湘八景図。その起源は、中国は北宋時代に活躍した宋迪(そうてき)という画家により描かれた洞庭湖周辺の景色を描いたものとされています。

150721-1.jpgこうした画は、鎌倉時代に日本に伝わりましたが、古来より、宗教も政治も都市計画でも中国に倣ってきた日本。かの地の景勝地にも格別の憧憬の念があったのでしょうか。やがて日本にも、近江八景をはじめ、○○八景が各地に生まれました。

今回の展観では、中国の八景図のみならず、長谷川等伯を目玉とした日本のものも何点か。さらに八景が描かれた工芸品が集い、それは魅力的な展覧会となっていました。

150721-2.jpg美術館前の弓弦羽神社にもお参りしてきましたが、近頃羽生君効果で、参拝者には若い女性や、娘さんを連れた母親が多く見られるようになっています。

泉涌寺の楊貴妃観音に石田純一さんがお参りして子どもを授かったことから、楊貴妃観音は子宝観音として参拝者を集めていると言いますが、弓弦羽神社もそのご祭神関係なく、スポーツの神様に?! おそらく羽生君より前からでしょうか、八咫烏つながりで、御影石のサッカーボールもありました。

150721-3.jpg拝む人々の心に沿い、神仏はその役割をも変えてくださるということは、結局はこちらの在り方次第ということでしょうか。面白いものだなぁ、、と思いつつ、たまに訪れるこの御影の地を後にしました。