ジョン・C・ウェバーコレクション -MIHO MUSEUM-

 

151201-3.jpg紅葉も盛りを過ぎた山の中にあり、さらに、ジョン・C・ウェバーが何者?!かを知る人も少ないからでしょうか(すみません、私は存じ上げませんでした)、いつもの土日では考えられないくらいのゆったりとしたMIHO MUSEUM。
桜や紅葉が美しい事で多くの人が賑わう季よりも、贅沢な気持ちで鑑賞できました。

151201-2.jpgさて、ジョン・C・ウェバー氏ですが、ニューヨーク在住の医師で、美術品蒐集家だそうです。
長年コーネル大学医学部の教授をなさり、同学部長さらにはニューヨーク病院の副院長も務められた経歴を持ち、さらにマラソンやトライアスロンの欧米での大会での優勝経験も数知れずというような、まさにスーパーマンのような御方なのでありました。

今回は、そんな彼の、日本の美術品を中心とした蒐集品の展観なのでした。

151201-4.jpg多岐にわたる美術品の中でも、私が最も惹かれたのは朝鮮王朝時代の“日月五峰図”です(フライヤーの裏の左上にあります)。
太陽と月が同等に崇められているかのような画を拝見しますと、私の中で太古から受け継がれる記憶が蘇るような気持ちになります。宗教が宗教として歩き出す以前の自然信仰を思うからでしょうか。
日本とはまた違った朝鮮の独特の美意識にもいつも感銘を受けますが、この画もまたそうなのでした。

151201-1.jpg蒐集品を拝見していますと、頭脳、運動神経、美意識はもちろんのこと、ユーモアセンスまでも兼ね備えた紳士なのだろうな…と。選ぶ物は、その人そのものですね。
12月13日(日)までの開催です。

*ミホミュージアムの1階、2階にあるミュージアムショップは必見です!作家さんの様々なミュージアムセレクト品が並び、行く度に新たな出会いが。1階ショップには、私の友人でもある音楽プロデューサー・宮本貞雄氏がエグゼクティブプロデューサーをつとめたCD、“MIHO Journey to the Mountain”も置かれています。
世界各国、時空を超えて旅するかのような音がつまっていて、私はいつも部屋にいながらにして旅をしているかのような感覚で音にひたりきっています。こちらもオススメします!