ただいま日本の多くの僧堂では、臘八大接心(ろうはつおおぜっしん)のまっただ中です。
*もっと寒い時に…と、1月に大接心をされる僧堂もあり、時期は必ずしも決まっていません。
マハーボーディー寺院 インド・ブッダガヤ
これは、お釈迦さまが、苦行では悟りを開く事はできぬと気づかれ、菩提樹の下に坐を組み、12月8日、明けの明星をご覧になられて悟られた事に因んで行われる、禅宗道場ならではの行です。
12月1日から8日の早朝まで、食事にお手洗い、参禅とお勤め以外は、ほぼ坐禅三昧で過ごすという、それはそれは厳しい修行期間なのです。横になって眠る事もしないのだとか。
この期間の私は、寝床に入る時に「あぁ、老師や雲水さん達は横にもならないのだなぁ…」と思い、朝冷たい空気の中眼を覚まし、布団から出たくない気持ちがわき起こってきては、「あぁ、私はぬくぬくと布団の中にいるけれど、僧堂では日の昇る前の一番寒い時にも、坐ってらっしゃるんだなぁ…」と思います。
僧堂で修行する雲水さん達を叱咤激励しつつ、ご自身も行を続けられる接心中の老師のお話が、鎌倉は円覚寺さんの居士林だよりでご覧になれます。
8日の鶏鳴まで、どうか無事修行を終えられますよう祈っています。
余談ですが、上写真は、苦行の後スジャータに乳粥を施された後、いよいよお悟り前の坐禅に入られるお釈迦様の前に一人のバラモンが現われ、8束の草をお釈迦様に捧げた地が寺院として祀られている場所です。日本のガイドブックなどには載っておらず、私も運転手が連れて行ってくれて初めて知ったのでした。
お釈迦様ゆかりの場所が多々残る、是非とも再訪したいと願っているブッダガヤの地にあります。