私たちは仏心という広い海に浮かぶ泡の如き存在である。
生まれたからといって仏心の大海は増えず、
死んだからといって、仏心の大海は減らず、私どもは皆仏心の一滴である。
仏心には罪や汚れも届かないから、仏心はいつも清らかであり、
いつも安らかである。これが私たちの心の大本である。
仏心に生き死にははない。いつも生き通しである。
人は仏心の中に生まれ
仏心の中に生き
仏心の中に息を引き取る。
生まれる前も仏心、生きている間も仏心、死んでからも仏心、
仏心とは一秒時も離れていない。
【朝比奈宗源老師(臨済宗円覚寺派第10代管長)のおことばより】