京都にて、2月4日木曜日、今年度最後となりますサンガセミナー。
まずは午前中、研究所の能仁晃道を講師に引導法語講座を開催させていただきました。
この度の講座では、漢文の基本である返り点などの文法についてや、漢詩の基本中の基本である押韻についても丁寧に説明されました。
さらに、通韻という方法があることも解説され、受講者の中からはその点についてのご質問も活発になされました。
多くの方は、弊所発刊の『引導法語大全』をお持ちいただいているようでした。
来年度は戒名の作り方など、より実践的なものにしようかという計画も出ております。
そして午後からのこの写真で、今回、100畳以上もある微妙殿をお借りしたワケをおわかりいただけるかと…。
涅槃会の際に禅堂に掛けられ、法要が行なわれるわけでありますが、その際にしかお目見えしない、妙心寺蔵の“涅槃図”をお借りする事ができたからなのでした。
巨大な涅槃図…もちろん、大本山妙心寺といえども、掛かる床がありません。そこで、微妙殿の天井近くから…。
どのくらいの大きさかご想像いただけますか?
講師の岡澤恭子先生は、この涅槃図をご覧になられ、「何よりも品格をまず感じます…」と仰いました。
さもありなん……。このように(2月15日をご覧ください・下記写真は妙心寺ブログより)、毎年毎年繰り返し祈りの場で掛けられてきたお軸です。何かこう、宿るものがあるのでしょう。
今回は、将来お坊さんになるであろう花園禅塾の皆さん(大学生ですが、寄宿舎にて共同生活を行なわれています)にもおこしいただけました。
将来、ご自身のお寺の涅槃図を前に、檀家さんや信者さんにお釈迦様の涅槃を語る際、この日の事を思い出してくださると嬉しいですね。
私自身は二度目のお絵解き拝聴で、昨年の感動にプラスしまして、知識面でもさらに深める事ができたように思います。
そしてやはり、お釈迦様が涅槃に入られる(お亡くなりになる)時のアーナンダ(お釈迦様の身の回りのお世話をしていた弟子です)の悲痛な叫びに涙し、ご子息ラーフラ(お釈迦様はご結婚され、ご子息が一人いらっしゃいました。後に出家しお釈迦様の弟子でありました)を呼び寄せ、話しかける父子の姿に、涙するのでした。
またどちらかで、岡澤先生におこしいただき、涅槃図お絵解き講座の機会を設ける事ができれば…と思っております。