茶の湯の菓子 ―インド―

茶の湯の稽古を続けていますと、世界中どこへ旅しても、茶の湯に使えそうな道具、菓子を探すようになります。

インドの甘い物といえば、甘すぎるという情報ばかりが伝わるせいか(いや確かに甘いのですが…)、旅行する日本人もどこか敬遠しがちのように感じています。

ですが、インドという国は、乳製品がそれはそれは豊富で、バターやチーズ、ヨーグルトなどにも様々な種類があり、中でもミルクを使った菓子の種類はなかなか把握できないほどです。

160209-1.jpgその中の一つ、インドを代表する菓子、バルフィをお茶菓子にと求めて来ました。

基本、ミルクと砂糖でできており、ピスタチオなどのナッツ類や、カルダモンで香りをつけたりするお菓子で、お店によってそのアレンジは様々です。そして必ず上には銀箔が。ちょうど抹茶に合う甘さなのです。

160209.jpg稽古場に持参しますと、「初釜で皆さんに召し上がっていただきましょうよ」と師匠からの嬉しい提案。
インドのアンティークの盆を持参し、社中の皆さんにお出しすると、皆さんお気に召したようでした。
*ピシッと並べたかったのですが、一つ一つ微妙に形や大きさが違うので並ばない…のも、インドらしくてご愛敬。

どうか皆様も仏跡参拝などでインドへゆかれましたら、茶籠など持参し、インドの甘いお菓子と朝の一服を楽しんでみてください。
喧噪のインドの中でお抹茶をいただくと、すーっと心身共に落ち着いて、まるでその空間をいっとき茶室のように感じるものです。