遠諱記念 天龍寺・臨川寺特別参拝

4月24日(日)は、遠諱を記念した天龍寺・臨川寺特別参拝の、第2回目の実施日でした。

臨川寺さんは、かれこれ20年以上は公開されておりません。
天龍寺開山・かの夢窓国師がお眠りになられる聖地なわけで、遠諱を記念して天龍寺さんに無理を承知の上でお願いしました所、禅文化研究所主催ならばと今回の参拝が可能となったわけです。

お許しをいただきましたものの、「はてさて、遠諱だからといってこのような聖地を公開し、何か意義があるだろうか、皆さまに何を伝えられるだろうか」と考えたりしていました。

ですが、いざ終わってみると、私ごときがそんな事を考えるのはおかしなことで、ちっぽけでつまらない考えは吹き飛びました。

160426-1.jpg臨川寺三会堂のあの厳かな雰囲気や夢窓国師作庭の曹源池庭園、職人の粋がこらされた茶室に大堰川から引いて来た小川が流れる苔むした露地、身も心も目も喜ぶ精進料理。

そしてなによりも一番に、他国からこの日本にやってきて、専一に己事を究明されてこられた禅僧、トーマス・カーシュナー師から様々な説明をしていただきつつの参拝で、皆さまの表情は、いらっしゃった時と、お帰りになられる時では輝きが違ったのです。
生き生きと、清々しい雰囲気になられた方が多いような気が致しました。
「ん~、禅僧の役割とはこれかぁ……」などと私も拝見していてとても嬉しく思いました。

160426-2.jpg坐禅ももちろん良いのでしょう。ですが、禅僧とひととき共に過ごす学びや感動の時間というのが、それだけで人々に与える影響があるのだなぁ……と。
「トムさん(カーシュナー師)の畑も見学したい!」という声多数でした(トムさんはパンを作るのに、小麦から育てるのですよ!)。トムさんの畑教室開催も良いかもしれません(堆肥作りはプロ顔負け)。

余談ですが、出版より月日が経ち、本屋さんに並んでいても動かなくなっているトムさんの自叙伝が、この日は飛ぶように売れ、トムさんの前にはサインを求める人の列ができるわけであります。
何時間か共に過ごしただけで、どうしたってトムさんに惹かれてしまうのですね。

160426-3.jpg当日は研究所職員がご一緒させていただいておりますが、旅行会社の添乗員さんのようにはゆかず、時に自由なトムさんと「え、今頃打ち合わせ?」というような状況になっていたり、あたふたしていたりするわけですが、禅と文化の旅にしましても、サンガセミナーにしましても、おこしいただく皆さまのあたたかなご理解に支えられております。
甘えていてはいけませんが、いつも感謝の気持ちでいっぱいになります。
有難うございます。

さて、そんなこんな天龍寺・臨川寺参拝ツアーですが、色々と調整があったのですが、ようやく最終的な追加募集枠が決定致しました(これ以降、追加の募集は致しません)。

禅文化研究所オンラインショップにて受け付けさせていただいております。
皆さまとお目にかかれます機会を楽しみにしております。 

どうぞよろしくお願い申し上げます。