生きていればどうしても犯してしまう罪を悔い改める為、懺悔の力によって仏の心を取り戻そうとするのが、懺法(せんぽう)という儀式です(詳しい説明は相国寺のHPをご覧ください)。
この観音懺法が執り行なわれる日には、方丈に伊藤若冲の文殊・普賢菩薩と、複製された動植綵絵30幅が掛けられます(上写真は何年か前にお邪魔し、許可いただいて撮影したものです)。
特別に公開されますのでごあんないを。
公開日:6月7日(火)~14日(火)
*平日は10時~14時。土日は10時~4時までです。
お一人1000円。
相国寺の観音懺法は、鎌倉時代の渡来僧、仁恭石梁(せきりょうにんきょう)と清拙正澄(せいせつしょうちょう)、そして夢窓国師の三大老の協作とされる儀礼ということで、中国宋代の禅の儀礼の様式を色濃く反映しているわけです。
四頭茶会もしかり、美しく調えられたしつらえや僧侶の所作に、日本文化や日本の様式美が受けた影響は計り知れないものがあるのではないでしょうか。
観音様に罪穢れを発露悔過するという儀式では、やはり東大寺のお水取り(十一面観音悔過)が全国的に有名ですが、禅宗にもあるわけなのですね。
妙心寺さんや円覚寺さんでは、山門懺法といって、山門の上で執り行われるのだそうです。
ちょうど今月末神社で行なわれる夏越の大祓では茅の輪をくぐり、半年の罪穢れを落とさせていただき、水無月(宮中行事にまつわる菓子)をいただいて、来たる半年の無病息災を願うわけであります。
神仏どちらにも何の違和感もなくお参りする自分を顧みて、それも日本人の良いところだ……などと思う、6月です。
*臨川寺にて相国寺さんの観音懺法についてお尋ねがありましたが、その時はお答えできませんでした。後日ブログにてご紹介しますとお伝えしましたが、覧いただいておりますでしょうか???
是非ご参拝くださいませ。
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