梅雨の合間の晴天で、富士の頭が雲から突き出ておりました。
昨日、東京麟祥院まで出張して参りました。タイトルの通り、この春に花園大学歴史博物館で展観していた「湯島麟祥院 -春日局と峨山慈棹-展」に借用させていただいていた、ご所蔵品の返却です。
学芸員1名は、返却の日本通運の美術品輸送専用トラックに同乗して前日より東京入り。ほかに博物館館長と禅文化研究所職員である私が当日に出向き、麟祥院様の書院で開封。一点一点、かり出した時と同じ状態であるかをチェックしていきます。
無事にすべて問題の無いことをご住職に報告し、収蔵庫へも運び入れました。
思えば、昨年3月に2回、8月と9月に1回の計4回のべ13日にわたり、悉皆調査をさせていただいた、この湯島麟祥院。
どこの場合でもそうですが、貴重な絵画墨蹟を手に取り、直に向き合っての調査は、本当に有益な体験です。麟祥院様にも、ご許可いただいたことに感謝申し上げる次第です。
禅文化研究所では、こういったデジタルアーカイブズ事業を、今後も続けて参ります。