合同法要を無事円成した訪中団一行は、バスに便乗し、宿泊先の石家荘ヒルトンホテルへ戻ります。
休む間もなく、今度はヒルトンホテルの宴会場にて、日本側からの答礼昼食会。各派の総長さん方にお出迎えをいただきました。
日本の僧侶と違い、中国僧は般若湯は一切召し上がらないので、乾杯もお茶にて!
乾杯の音頭は天龍寺派管長佐々木容堂老師。
法要が無事におわったこともあり、和やかに答礼祝宴はお開きとなりました。
ひきつづき、ヒルトンホテルの真向かいにある、河北博物院へ徒歩で移動。こちらで「日中合同墨蹟展」が開催されます。
お坊さん達の一団と雖も、厳重なセキュリティチェックを経て、まずは開催式典テープカットの会場へ。
両国の代表者が登壇しての挨拶。
昨夜の歓迎会、本日の合同法要と答礼昼食会、そして墨蹟展の開催式。
すべてに両国代表の挨拶があり、そしてそれぞれに通訳がつくので、挨拶する方も、聞いている方もちょっとお疲れ気味。いよいよテープカット!
ところが、そのテープカットは意外な方法でした。
なんと、この大きな丸い地球儀のようなボールに代表者がタッチすると、ボールの中で開催開始を意味する文言が電光掲示で表示されるという仕組み。
そして、いよいよ墨蹟展へ。下見の時に誤りを見つけ訂正を依頼した大看板の日本語、ちゃんと修正されているかが不安だった事務局一同でしたが、下の大看板を見て胸をなで下ろしました。
展覧会場では、墨蹟も来場者も日中取り混ぜて盛況となりました。
博物館をあとにして、一行は、約1時間のバスに揺られて、趙州塔のある柏林寺参拝へ。
全員で趙州塔前にて大悲呪一巻をお勤めし、柏林寺内を拝観させて頂きました。臨済寺よりも遙かに広い境内ですが、ここも、近年整えられたもので、以前は荒れ果てていて、この塔があっただけとか。
一番奥の方には、この「萬佛楼」があります。
中はといいますと、こんな様子です。僧侶や信者の方が、晩課をあげておられました。
今回の旅で唯一、若干の観光気分を味わえた参拝でした。この後、ヒルトンホテルに一旦もどって休息、夜には夕立と大渋滞の中を国賓大酒店に移動し、訪中団の解団式を執り行ない、翌朝、訪中を続けるグループ、あるいは帰国するグループと、各団体に分かれました。私たち事務局は一名以外はこれにて帰国。
大きな問題もなく訪中日中合同法要を終えて、ほっと一息でした。(おわり)