滋賀 楊梅の滝

 

トップ画像1610.jpg今月の臨黄ネットのトップページの禅語「本来無一物」。その画像に使っているのがこの画像。これは、琵琶湖の湖西、白鬚神社よりほんの少し南の山にある滝を撮ったものなのです。

じつは、滋賀県に生まれてこのかたずっと住まいながらも、つい最近までこの滝の事を知りませんでした。両親や知人に聞いてもみましたが、意外に知られていません。とはいえ、湖西に住んでいる方は知っておられて、湖西線から見えたりするらしいので、彼岸(湖東からいうと)ではなじみの深い滝のようです。

ここは楊梅の滝と名付けられた名勝で、滋賀県一の落差があり、雄滝・薬研滝・雌滝の3段になって落ちていて、全体の落差は76mにもなるとのこと。

足利義輝公が名付けられたといわれるすばらしい滝です。ちなみに「楊梅」というのは「ヤマモモ」のことのようですが、義輝公はこの地におられて、ここでヤマモモを得られたり、この滝をヤマモモの木に見立てられて名付けられたのか、それとも、中国江西省にある楊梅山の故事によって名付けられたのか、残念ながら、それは定かではないとのこと。

14333607_1193277100746462_6506132688698885769_n.jpg一番下にある雌滝までは、国道161号線から車ですぐのところにある小さな駐車場から歩いて数分。雌滝へいたるまでにも、こんな小さな渓流に出会ったり、落ちている栗を拾ったりと、子供でも楽しんで行けます。

そうしてたどり着いた雌滝はこれ↓。 滝の付近に平らで大きな岩がありますから、坐禅でもして滝の音とともにそよぐ風に吹かれると、なんとも気持ちがいいのです。

14322444_1193280240746148_4476152646978151316_n.jpgしかし、せっかくここまで来たのなら、雄滝も拝んでみたい。そう思った私はあたりを見渡しましたが、どこから行けばいいのやらはっきり分かりません。スマホを取り出し、ちょっと調べてみたところ(インターネットにかろうじて繋げました)、雌滝の下にある岩をひょいひょいと渡って対岸に行き、そこにある道とも言えぬ道を登るべしとあります。

それらしきところを行くと、岩場には鉄製の長い梯子がかかっていたりして、ちょっと高所恐怖症の私ではありますがなんとか登り切ることができました。このルートは、ちょっと足腰に体力が必要です。しかし、それほど時間をかけずに雄滝に到着。雌滝とは遙かに力強い雄滝の流水。音も大迫力。そして涼しい事この上なしです。

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ちなみに薬研滝はどこにあったのか、いまいちよくわかりません。鉄製のはしごを登っているあたりにあったのでしょうか。

湖西へお出かけの際には、一度いかれてはいかがでしょう。秋には紅葉もあって、楽しめるかも知れませんね。