鄭州の空港から中国最大の都市、上海へ。
この日の天候は曇りで、非常に湿度が高く、かなり蒸し暑い1日だったことを憶えています。
空港からバスに乗り約30分で玉仏寺に到着しました。玉仏寺は1882年に創建され、創建者がインドからの修行の帰りに、ミャンマーで玉でできた仏像を手に入れ持ち帰り、その2体の玉仏がこの寺に安置されたので、玉仏寺と名付けられたという歴史があるそうです。
繁華街の中にあるお寺ですが、山門は常に閉まっているということで、道路沿いの側面にある小さな門から入りました。
比較的新しいお寺なので、仏像などの状態も綺麗な物が多かったです。
メインの翡翠で造られた仏像は玉仏楼という建物の2階にありました。写真撮影は禁止でしたが、薄暗く怪しい雰囲気の空間に光り輝いた状態で安置されていて、とても優しい表情をした仏像に、観光客の方々はしばし手を合わせておられました。
現在では上海仏教界の中心となっているのがこの玉仏寺であり、ツアー観光としても必ず組み込まれる寺院だそうです。
◇豫園観光
上海で一番有名といって良いほどの観光スポットに到着しました。豫園は明の時代に造られ、中国の文化を代表する400年以上の歴史を持つ庭園です。
豫園の「豫」は「愉」に通じ、「楽しい園」という意味があるそうです。
広大な敷地は約2万平方メートルもあるそうですが、周りには多くの商店ががあり、国内外の観光客で賑わっていました。人混みで覆い尽くされているので、団体で歩いても迷子になるくらいです。
ここには中国古来の庭園が有り、昔の中国の建物がそのまま残っています。
こちらは「玉玲瓏(ぎょくれいろう)」という太湖石で、太湖石とは上海の西約70キロにある太湖から産出される石で観賞用に重宝されているそうです。
名石と呼ばれるには条件があって、細く痩せて見える事、しわが多い事、穴が中でつなっがっている事などが条件なのだそうです。中央の石がその条件に最も近く 名石中の名石でその名を「玉玲瓏」というそうです。石の頂点から水を注ぐと全ての穴から水が流れ、また、石の下から香を焚けば全ての穴から煙が立ち上がるという幻想的な光景が見られると話しておられました。
最後に豫園の中にあるお茶屋さんにて総茶礼。中国ならではのお点前を流暢な日本語でご説明いただきとても分かりやすかったです。
3日間の短い旅でしたが、年齢や肩書きに関係なく、皆さんが笑顔で親しくお話されている姿がとても有意義で印象的でした。
まずは全員無事に帰国できたこと、更に言えば、今回の旅でたくさんの宝物を見学してきましたが、こうして皆様とのご縁をいただき、一団で時間を共に過ごせた事が一番の宝物になったことはいうまでもありません。ご参加いただいた方々には心から感謝御礼申し上げます。
(おわり)