もうすでに何回目になるのかさえもわからなくなりつつありますが、去る水曜日に、八幡市の円福僧堂の宝物調査に出向いてまいリました。
カラ梅雨とはいえ、この日は朝から雨模様。なぜか我々が調査に出るときは雨が多いのです。メンバーの誰かが雨男だという説もありますが。
今回は、円福寺の世代の頂相を中心に軸物の調査をさせていただきましたが、さすがに絵師も有名な人が多く、美しい絵画をたくさん見せていただきました。また慈雲尊者や南天棒老師の書も迫力でした。
ところで、我々の調査チームも弊所と花園大学歴史博物館のスタッフ以外にもお手伝いいただき、さらに国際色豊かにもなってきました。京博に勤務しているアメリカ人女性のR女史。この方は20年くらい前からの知己で、禅文化研究所の宋代禅語録勉強会にも参加されていた方です。日本在住ですが、東洋美術を研究されています。今回、このR女史のご紹介で、京博でボランティアとして協力されているTさんという中国人女性も参加。アメリカのコロンビア大学大学院生で、おまけに研究対象は一山一寧を中心とした絵画と書だそうです。
お昼には雲水さんが作って下さった精進料理をいただきます。赤膳にご飯と一汁二菜、僧堂の古漬け付き。今回のご飯は油揚げご飯でした。今夏の典座さんはなかなか料理がお上手で、いつもとても美味しいのです。その時節にあった美味しい食事も、私たちの調査の際の楽しみのひとつでもあります。
頂相や大きな軸物、屏風に扁額、工芸品。まだまだ調査が残っているものがたくさんあります。先は見えているようで、なかなかです。