おはようございます。今日は七夕様ですね。
さて、去る7月3日(月)、本年度サンガセミナーの第2回目にあたる「禅の建築講座 妙心寺の伽藍」を開講しました。講師は、弊所発行の季刊誌『禅文化』で「部分から全体へ 寺院建築入門」を連載頂いている佐々木日嘉里先生です。
妙心寺本坊の一室をお借りして、まずは座学から開始しました。一時間半ほどの座学で、住居建築とは異なる寺院建築の歴史概略、日本の寺院建築の種類として「飛鳥様式」「白鳳様式」「天平様式」を経て、日本独特の「和様」へと発展し、また中国の影響を受けた「大仏様」、そして「和様」ベースに大仏様を加味してできた「新和様」、さらに宋代の中国禅宗の影響を受けた「禅宗様」という、多種の様式の特徴を習いました。
そして今回は、その中でも「禅宗様」の時代による変遷を学ぶべくして会場とした妙心寺ですので、時代の変遷と共にみられる骨組みの特徴の変化を、実際に建築物を見学しながらご教示頂きました。
通常非公開の室町中期に建てられた開山堂、そして桃山時代に建てられた勅使門や三門、江戸期に建てられた仏殿の構造を、実際に見比べ、時代により礎石の形が異なり、木鼻や虹梁の彫刻が変わったり、垂木の構造が変わっていくのを目の当たりに見せて頂き、受講者の皆さんはもちろん、私自身もとても興味深く知ることが多々ありました。
受講者の方だけの特典にしたいので詳しくは書きませんが、三門の柱の長さの違いなどは初めて知ることができ、ものごとはじっくりと目を凝らさないと気がつかないことが多いのだと改めて感じました。
蒸し暑い中でしたが、ときおり涼風を感じる妙心寺山内、妙心寺派兵庫教区の奉仕団の方々が山内清掃をされていました。
さて、次回は9月に開催する第3回。「日々の花講座 -秋口の花を生ける-」と「お寺で写真講座 - 一眼レフカメラを使いこなそう -」の2講座です。残念ながら「日々の花講座」はすでに定員に達し、受付締切となっていますが、「お寺で写真講座」はまだ申し込み可能です。お申し込みをお待ちしております。