8月最終の3日間、またまた京都府八幡市の円福僧堂へ、デジタルアーカイブズ事業で調査に出向いて参りました。
研究所から車で1時間でいけるので、毎日通いでの調査ですが、初日は相当に蒸し暑く、機材を運び入れた時点で汗だく。3日間が思いやられるなぁと思うやいなや、今度は、蚊の猛攻。私はどうやらあまり刺されない体質のようですが、研究員女史はすでに何ヶ所も刺されたとか云っています。
いつものとおり、書画の調査も行ないましたが、今回は並行して工芸品の調査もありました。
見性宗般老師(円福寺第 14世)が有栖川宮威仁親王殿下とご縁があったため、禅寺には珍しい工芸品も時々見受けられました。またチベットなどから持ち帰られた品もあったりして、それらを一つ一つ調査していくのです。
2日目、3日目と日を追うごとに不思議なほど涼しくなってきました。蒸し暑さがなくなり、初日はびっしょり濡れた汗ふきタオルも、3日目にはほとんど使うことがないほど快適でした。
それと以前にも書きましたが、円福寺に調査に寄せて頂いた時は、お昼ご飯を雲水さんに作っていただいて精進料理をご馳走になっています。それがいろいろと工夫をされていて美味しいのです。
今回も3日間、3回の齋座をお世話になりました。毎日炊き込みご飯だったり、野菜を工夫して調理されたおかずなどを出して頂きました。3日目には驚きの料理。それがこちら。
赤膳にはのっているものの、ちょっと西洋風。ご飯はケチャップライスで、上には湯葉があしらわれ、ご飯にはどうやら高野豆腐の小さくしたものが交じっていて食感が楽しめます。ポテトコロッケには充分に炒めきったタマネギがトマトとあえてソースとして載せられています。などなど、学生達からも笑みがこぼれるほどのご馳走でした。
円福寺の老師がおっしゃるには、私が以前にこうしてブログに書いたことをご覧頂いて、それを雲水さんたちに伝えられたそうで、それがまた励みになっているようだとのこと。社会と謝絶した世界の雲水さんに、グローバルに発信していることが力となっているという不思議です。
さて9月になりました。このまま涼しくなっていってくれるとありがたいですね。