地獄図絵解き

 

blog2017-10-09-20.06.jpg先の3連休、如何お過ごしでしたか?

私毎ですが、法類寺院の先住職7回忌法要やら、市会議員選挙に出る友人の事務所開設のお手伝いやらで、あっという間の3日でしたが、最終日の夕方に、このブログでもご紹介しました、龍谷ミュージアムで開催中の「地獄絵ワンダーランド」展特別企画「◆プレミアムナイト企画〈地獄絵 絵解き×音解き×美解き-今夜は地獄へ行かナイト〉」に参加してきました。

内容は以下のとおりでした。

第1部 「地獄絵 絵解き」    西山 克 氏(関西学院大学文学部教授)
第2部 「地獄絵 音解き」    組曲六道 影絵付き演奏:ファンファーレ・ロマンギャルド
第3部 「地獄絵 美解き」    特別展「地獄絵ワンダーランド」ナイト観覧

第1部と第2部は、龍谷大学大宮学舎本館で、ここは重要文化財に指定されている建物。その2階講堂にて行なわれました。

blog2017-10-09-19.29.59.jpg残念ながら会場内での撮影・録音・録画は禁じられていたので、言葉だけでのご紹介になるのですが、西山先生の「地獄図絵解き」は、「熊野観心十界曼荼羅」を用いてされたんですが、軽快で、ご本人曰く、「今日は短い時間なので難しいが、2時間も話させてくれたら皆さんが極楽より地獄に行ってみたいと思うようにさせてあげます」とのこと。

事実、1時間弱のお話でしたが、極楽浄土が無味閑散としていて何にも楽しそうではなく、逆に地獄のお裁きの方がなんだかロマンチックだったり、罪人通しの協力ができたりしそうで、楽しそうに思えるから不思議でした。

そのお話を聞いた上での第2部「地獄絵音説き」は、クラリネットとテナーサックス、そしてギターとドラムの四人の演奏される組曲「六道」の進行に合わせた影絵を、プロジェクターで観ることができ、不思議な世界に引き込まれてしまいました。

続いて場所を龍谷ミュージアムに移動して展観品を目の前にし、「地獄絵 美解き」として龍谷ミュージアム学芸員によるギャラリートークが開催されました。いくつもの十王図を拝見でき、なかなかの圧巻。白隠禅師の閻魔大王図や「南無地獄大菩薩」の書も展示されていました。

ほかにも、怖いばかりでなく、江戸時代に描かれた、とてもユニークなお顔の十王図などもあり、六道、なかでも地獄のことをじっくりと観ることができた楽しい展観でした。

禅文化研究所のサンガセミナーではここ数年、「涅槃図お絵解き講座」を開催していますが、来年度は西山先生にお願いして、「地獄図お絵解き」を2時間たっぷりお願いできないかと思いました。

開催の際には、是非ご参加下さいませ。

なお、龍谷ミュージアムの「地獄絵ワンダーランド」展は11月12日(日)まで開催中です。是非お出かけ下さい。