バイオリニスト葉加瀬太郞さんのコンサートに行って参りました。楽器と身体が一体化したかの演奏に引き込まれた3時間。また葉加瀬さんといえば、サービス精神の塊のようなトークも人気で、毎年これを楽しみに参戦する方もいるとかいないとか。終演後の握手会では気さくに言葉まで交わしてくださって、私はもう感激してしまい……。
いけません、このままでは単なるファンの日記です。ここは「ブログ禅」なのでした。
さてこの夜、巷でよくいわれる「オーラ」のような、ハッとさせられる存在感を葉加瀬太郞さんから感じたのですが、すれ違ったお坊様を思わず振り返ってしまうこともよくあるのです。この正体は一体何なのかしらと、常々考えております。
例えば葉加瀬さんでいえば、今回4カ月全48本の公演。週に3日は舞台がある計算です。世界を股にかける方のバイタリティといってしまえばそれまでなのですが、華やかな舞台の裏は、なかなかハードな生活なのではと拝察します。なによりずっと作品を生み出し続けなければならない人生というのは、並大抵ではないはず。ですが、そういうことはいっさい表に出されないのですね。
また、毎日を生き切るというと大袈裟でしょうか。決して日々をルーティンワークとされない生き方(お寺の日常とも共通するのでは)も、大きな要因ではないかと思います。私が伺った日は12公演目でしたが、すでに同じ演目を11回も終えられていることなど微塵も感じさせない新鮮なパフォーマンスでした。
本当に不思議ですが、人生に対する姿勢はやはり良くも悪くも滲み出てしまうもので、それが「オーラ」なのかなと。思わず振り返ってしまうような方には、お立場に関わらずそのような共通点があるような気がしています。
自分が担当する業務には「企画」という作業も含まれるのですが、0から1を作り続けることのなんと難しいことか。なかなか人間365日順調とはいかないのもので、少し行き詰まりを感じていたところ良いタイミングで刺激をいただきました。今日もがんばりましょう!