去る平成29年10月13日(金)、本ブログですでにご紹介した、高知県立歴史民俗資料館で開催される特別展「今を生きる禅文化 -伝播から維新を越えて」の開展式ならびに内覧会にお邪魔してきました。京都から車で5時間弱、なかなかの距離です。
開展に先立ち開催された開展式では、初日にある講演会にあわせておいでになった相国寺派管長の有馬賴底老師のご挨拶があり、「禅は何も難しいことではないのだ。どうかこの機会に展観品をみて、禅を身近に感じて欲しい」というお話がありました。
また、本展は臨黄合議所が特別協力をしているため、臨黄合議所理事長であり南禅寺派宗務総長の蓮沼良直師もご挨拶されました。ちなみに禅文化研究所も本展の後援に名を連ねさせていただいています。
その他来賓のご挨拶や、ご紹介につづき、テープカットが行なわれました。
本展は四国の高知で開催される、禅文化に特化した初の展覧会ということになります。本展は、高知県の妙心寺派の和尚さん有志が熱い意思を持って大変尽力されて開催がかなったと言っても過言ではないでしょう。京都の各本山などに宝物の借用に頭を下げて回られ、四国の地では、これまでにない貴重な書画が集められています。
本展の担当学芸員である那須さんが、ギャラリートークとして出品作品の紹介をされ、来場者が説明を聞きながら、熱心に展観されていました。特に四国の方々は、今まで目にしなかった重要美術品も多く、じっと眺められている様子が特徴的でした。
余談ですが、那須さんは出品依頼の時、集荷の時にも京都を訪ねられ、おそらく本展のおおくの処理を担っておられたと思われます。ポスターやチラシのできあがりが予想より遅く、正直、少しやきもきしておりましたが、無事に展覧会が開催できて、私もホッとしました。
土佐から出られた高僧、義堂周信(1325~1388)・絶海中津(1334~1405)などの墨蹟も展観されています。キャプションも丁寧に書かれていました。
会期は11月26日まで。機会をみつけて、どうぞご来場下さい。