「この時代、咲いてみようじゃないの」
これは、NHKの大河ドラマ「八重の桜」が使っていたキャッチコピーです。
ところで、最近、私の寺に、高校2年生たちがやって来ます。生まれた時から知っている可愛い子供たちです。
「国語が難しい」と言うのですが、パソコンの操作は上手で、私の好きな、綾瀬はるかさんの画像はすぐに見つけてくれて、その際に見つけたのが、「この時代、咲いてみようじゃないの」でした。
この高校2年生たちには、この言葉の意味が分かりません。
そこでまず、「『この時代』の意味は分かるのか」と尋ねました。その子たちは、私のパソコンを使って、明治維新ということを知りました。「じゃ、明治維新という時代は、どんな時代だったのだ」と尋ねました。また、私のパソコンを使って、どうやら分かったみたいです。
ここから「国語」です。
「『咲いてみようじゃないの』の『咲』は、『笑』と同じ意味だから、『咲いてみようじゃないの』は、『こんな苦しい時代でも、笑って生きてやるそ』とも読めるんだぞ」。
「花が咲いたらどうなる」。
「散る」。
「そうだ。『咲いてみようじゃないの』は、『綺麗に散ってみせようじゃないの』という心も含んでいるんだ」。
と、わけのわからない授業?が進みます。
「そんなこと、先生は言わないよ」。
当たり前です。馬鹿な坊主が、可愛らしい子供たちに、たわごとを言っているだけですから。
この子供たちは、これから受験です。
「じゃ、焼肉でも食べに行くか」。「行こう、行こう」。
まあ、私の寺に来るのは、これが目的なのでしょう。
でも、この子供たちは、来年の春まで、私の寺に来ません。
「受験だからな、おっちゃん」。
がんばれ、がんばれ。
また、一緒に焼肉を食べに行ける日を、私は待つだけです。