一昨日に引き続き、自坊つれづれ。
自坊には、ちょうど私が住職交代したときに落慶した、築20年ほどになる茅葺きの門があります。琵琶湖特産の葦を使った屋根ですが、20年が経過すると、ご覧のように苔むして、いい感じになっているのではありますが、上部は昨年の台風で少し痛んでしまい、このたび、修復して貰うことになりました。
修復も、建築時に携わって頂いた(株)タイナカにお願いしました。臨黄ネットにも賛助会員としてオンラインショップを開いて頂いています。有名なところでは、京都の法然院の門だとか、最近知れわたってきました広島県福山市の神勝寺に鎌倉建長寺から移築された、坐禅堂の屋根もここのお仕事です。
さて、足場を組んで工事が始まりました。
まずは、せっかくの風情がなくなりそうで少し惜しいですが、この苔を掻きむしって取ってしまいました。
すっきりした感じもします。すでに右端には、修復がはじまっています。50cmほどの新しい葦を射し込んで行かれるのです。
雨が降ったら仕事はできませんが、晴れたら晴れたで暑いし、風が吹くと細かい埃が舞うので、とても大変な作業です。
職人さんも減る一方だとかで、けっこうなご年配の方が熟練の手先で仕事を進めて行かれます。一人、若手の職人さんがおられますが、本当に貴重な存在です。
こうして射し込んだものを、特殊な工具で形を整えていかれるのでした。
工期は10日間ほどかと思います。さて、どんな風に仕上がるでしょうか。
改めてまたご報告したいと思います。