『禅文化』最新号、禅と他宗教の対談特集です。

 

20180727_k249.jpg

季刊『禅文化』249号が、発刊されています。

今回は「禅宗」という枠にとらわれず、「禅と他宗教に通底するもの」をテーマとした対談特集としています。禅宗の側から先方をお訪ねする形で、お二人の老師と他宗教のご指導者にご対面いただきました。

180727_blog1.jpg『禅文化』249号より

 

対談1本目は、大乗僧堂・河野徹山老師と、本年創建1250年の節目を迎えた春日大社・花山院弘匡(ひろただ)宮司によるお話です。ご神気に満ちた境内で、「日本人の心(気質)と神仏習合の関係」についてじっくり語らっていただきました。二年前に行なわれた式年造替にまつわる祭祀の詳細、またその際の心持ちは、なかなかお伺いできない貴重なお話かと思います。果たして神職の方々のそれは、摂心に臨む禅僧方と同じなのでしょうか?

 

180727_blog2.jpg2本目は、圓福僧堂・政道徳門老師と、34歳で千日回峰行を満行された北嶺大行満・光永圓道大阿闍梨の語らい。阿闍梨様のご案内で実際に行者道を歩きながらのお話は、何と6時間近くにも及びました。実は、光永阿闍梨は花園大学の仏教学科ご出身で、禅の世界についてもよくご存じでいらっしゃいます。共に40代前半とお歳も近いお二人、さてどんなお話が飛び出したのでしょうか。

それぞれがご自分の道を深く極めていらっしゃる指導者同士の対談。話のスピード、回転の速さには圧倒されました。宗教には、区別はあれどそれだけ通じ合う部分がたくさんあるのだなと思いながら編集に勤しみました。

新連載は2本。「民俗学から見る仏教行事」と「精進料理」がテーマです。
初回は、お祝い事と葬送の儀礼には意外なほどに共通点があることを民俗学者の明珍健二先生ご紹介いただきました。精進料理については、今回は精進料理周辺の諸問題を皆さまと共に考えたいと思います。ご執筆は、精進料理研究家の高梨尚之先生です。

詳しくはこちらにて。よろしくお願い申し上げます。