カンボジア遺跡巡拝の旅、その3です。
バイヨン寺院を出て北に歩くと道路沿いにいわゆる「象のテラス」があります。2~300mくらいあるのではないかと思うのですが、その一部を切り取ってみると上の写真のように象がたくさん彫られているのでした。
インドでもタイでもそうですが、象は屈強な乗り物として戦いででも用いられていたようですね。
この遺跡巡りでも象に乗ってまわるようなものもガイドブックに載っていたりしたのですが、今回の旅行中には、象は一頭も見ることがありませんでした。ガイドのコーさんの話では、前はあったけど、今はなくなったというようなことでした。
この象のテラスの中央あたりに壇上があって、こちらで国王が民衆と謁見していたとのことです。その壇の奧にはピミアナカス(Phimeanakas)寺院が見えます。10世紀末に建造されたヒンズー教寺院で、須弥山をかたどっていることから「天上の寺院」だとか、「空中の宮殿」とも称されているとのこと。ただ、傷みが激しく修復も施されていないため、この寺院の上層部へ登ることはできません。
周囲をぐるっと回って、その威容を見て回りました。
ご覧の通り、あたりには木がたくさん生えていますが、もとはこういった木々はなかったようです。アンコールトムの内部は、国王はもちろん、民衆も沢山住んでいたとのことで、そういった建物もあったのでしょうが、今はまったく面影はなく、のちにジャングルのように木々が生えたとのことです。
今、アンコールトムに住んでいるのは、こういった野生のサルばかりのようですよ。
つづく