仏教とヒンズー教とが共存する国、カンボジアへ その9(バンテアイ・スレイ)

 

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カンボジアでのある夜、カンボジア伝統芸能であるアプサラスダンスショーを観に行きました。すごくゆったりとしたダンスが特徴で、指先の曲げ方など、練習したらできるものなのかわかりません。食事を頂きながらのショーでしたが、少し大きなホールで各国からの観客が入り交じっておりました。

さて、カンボジアも最後の日となりました。この日はガイドは依頼せず、車だけ半日チャーターしまして、いわゆるアンコール遺跡群から少し外れた2ヶ所をめぐることにしました。

まずは、バンテアイ・スレイです。英語は通じないのかと思えるほど反応のない(午後になって突如英語を話し出したのでした)、これまた猛烈に飛ばすドライバーの運転で、約1時間半。

降り立って遺跡に入っていくところには、こんな立派な水牛が草を食んでいました。カンボジアで見かける牛はやせ細っているのが多いので、ちょっと意外でした。

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さて、バンテアイ・スレイとは「女の砦」を意味するヒンズー教の寺院で、ラテライトと赤い砂岩で建造されています。

blog_MG_1128.jpgリンガ(シヴァ神を象徴する男性器を象った像)のならんだ参道を入っていくと、この塔門(下の写真)があらわれます。

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こうしてみただけでもおわかりかと思いますが、他の遺跡に比べてここの特徴はといえば、レリーフが深く鋭く彫られていて、いまでもはっきり観ることができる点にあるでしょう。

下のレリーフは、ビシュヌ神が象の聖水を浴びている様子です。緻密な彫刻が見事に遺っています。

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こんなお供えをおく台?もありました。蓮の花をかたどっているのでしょうか。

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blog_MG_1163.jpg手前は経蔵、奧が中央祠堂です。そういや、昨日までガイドしてくれていたコーさんは、経蔵のことを図書館と訳して話すので、頭の中で切り替えないと、イメージがしにくいのでした。

そして、観光客の多くが探して見つけようとしていたのが、こちらのデヴァター(女神)像、「東洋のモナリザ」と賞されるものです。

blog_MG_1160.jpgこれから訪ねられる方、大きな遺跡ではないので、どこにあるか探してみて下さいね。
あともう一ヶ所、最後に「ベン・メリア遺跡」を訪ねて、私のカンボジアの旅は終了です。

つづく