釈宗演老師の100年遠諱を迎えた本年、大本山円覚寺での遠諱法要や、生誕の地である若狭高浜での顕彰事業、慶応義塾大学や花園大学での展覧会など、多彩な事業が行なわれました。
出版もその一つで、先日『ZEN 釈宗演』の著者、高島正嗣さんが来所されました。高島さんは『SLAM DUNK』や『バガボンド』で知られる漫画家・井上雄彦氏のチーフ・アシスタントであり、本書が自らの名前で出版する処女作品です。井上氏と共に参加した円覚寺の坐禅会が縁となり、今回の出版となったそうです。
本書は、欧米にZENを広めるきっかけを作った宗演の成長過程が描かれ、今北洪川をはじめ、福沢諭吉や山岡鉄舟など、宗演に影響を与えた多彩な人物たちも登場します。
高島さんはスリランカまで取材に行ったそうで、この作品にかける意気込みも感じられます。
本書は上下2巻で日経BP社から発売されています。
なお、宗演を含む若狭出身の7禅師の事績をまとめた『近世若州僧宝伝』が、釈宗演禅師100年遠諱記念として、臨済宗相国寺派第四教区から発行されました。
こちらはで禅文化研究所で取り扱っています。頒価1620円(税込・直販限定)。