一昨年に正当を迎えた臨済禅師1150年遠諱、ならびに昨年正当の白隠禅師250年遠諱は、臨済宗黄檗宗連合各派合議所(臨済宗黄檗宗全15派+禅文化研究所)をあげて遠諱大法会の諸事業を行なってきました。
そして、本年末をもって会計も決算し、この諸事業もようやく終了となりました。最後には本遠諱の記録をまとめた大遠諱記録本(各本山や僧堂などに配布)と、臨済宗黄檗宗の末寺各寺院に配布する『大遠諱記録 普及版』の発刊をさせていただきました。普及版には写真も多く配置して、様子をご覧頂けるようにいたしました。
どちらも一般には頒布することはいたしませんが、これをもって遠諱事業の報告ができる一書となりました。末寺寺院には年末までに到着するように準備しているところです。
編集をしながら、長かったようであっという間だったような遠諱事業の数々を想い出していました。
雲衲による報恩大摂心、遠諱大法要はもちろんのこと、それよりまえに行なわれた各地での報恩坐禅会、それから京都と東京で開催された特別展「禅 -心をかたちに」、中国の臨済寺で行なった日中合同法要、あるいは学術出版やシンポジウム。当初の予定にはなかったものの若手の僧侶の声からあがった鎌倉での大坐禅会。多くの方々のご尽力によって成功裏に終わったのだと確信しています。
おそらく50年後には私は居ませんが、宗門を担ってくれる若きリーダー達がまた次の50年後に盛大に遠諱を行なって下さるよう祈念しています。