今日は3月11日。いうまでもなく、東日本大震災のあった日。テレビやラジオを聞いていると、先日から、関連した番組やニュースを流していますね。福島の原発の処理も含め、まだまだ収束には到っていないことをひしひしと感じるところです。
禅寺ではお正月に行なっておられるのが修正会というご祈祷。そして善月つまり、正月3月9月に行なわれる祈祷会として善月祈祷会ということも法要としてあり、いずれも大般若経の転読を行なうのですが、自坊の教区では、慣例的に正月の祈祷会を3月に行なっています。
おそらく、1月には雪が多かったこともあり、今のように自動車もあるわけではなかったので、温かくなる三月に行なうことに当時の住職達が相談して変えたようです。
というわけで、一昨日は自坊の大般若祈祷会でした。近隣の和尚方が集まってこられ、大きな声で大般若経六百巻の転読を勤め、天下安全、五穀豊穣をお祈りするのです。
しかし特に今年のように温かいと、また1月にやるように改めるのもいいかもしれないと集まった和尚さんたちの声も出ていました。
さて、もちろん八年前にも自坊はもちろんのこと、各地のお寺でお正月からこういったご祈祷をしていましたが、それでもあんな大震災がおきてしまいました。これは仕方のないこと。どれほど祈っても自然の力には敵いません。悲しいことですが、それでも私達人間には、祈るということしかできないのですね。
ところで、今年から、自坊の大般若経六百巻の函が新しくなりました。長年の使用で痛んでしまっていたので、昨年、檀家さんが寄進を申し出ていただき、きれいな桐の函になり、この度、初お目見えなのでした。
今年は大きな災害や戦争がありませんように。五穀豊穣、世界の人たちに恵まれますように。