大徳寺龍光院 国宝曜変天目と破草鞋

 

20190307165609.jpgのサムネール画像

来たる2019/3/21~5/19に、滋賀県のMiho Museumにて、京都紫野の大本山大徳寺塔頭龍光院の宝物を一挙に公開される、「大徳寺龍光院 国宝曜変天目と破草鞋」展が開催されます。

龍光院は、黒田長政が、その父黒田官兵衛の菩提を弔うために、江月宗玩を開山にして開創されたお寺です。江月宗玩は、堺の豪商であり茶人としても知られる津田宗及の息子ですので、茶道との繋がりも強く、龍光院は当時の文化人が集うお寺でした。

そして、大坂夏の陣をくぐりぬけて、津田宗及の所有していた逸品が龍光院に寄進されており、現在まで歴代の住職が粛々と守り続けてこられた宝物が遺されています。

実は、私が研究所に入ってそう長くない頃、龍光院さまより依頼を受けて、こういった宝物の写真撮影にプロのカメラマンとともに龍光院に通い詰めた10日間ほどがありました。当時は私も青二才で、これらがどれほど重要なものなのかもあまり解っておらず、それでも蔵で大事にされている書画などを丁寧に運び出しては撮影補助をするということをしていた記憶があります。あのとき、もっとじっくり見ておけばよかったのにと今さらながら思う次第。
研究所では今はデジタルアーカイブス事業として宝物調査を行なっていますが、当時はフィルムでの撮影でした。今、その時のポジフィルムを大切に保管しています。

この機会に展覧会を訪ねて、今一度、あの宝物に対面してこようと思っているところです。皆さんも如何でしょうか。こんな機会は初めてですよ。