白隠禅師の地へ -龍澤僧堂-

 

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去る土日の二日間で、自坊の檀家さん7名をお連れして、三島の龍澤僧堂を訪ねてきました。私自身も在錫した僧堂ですし、今、弟子である息子も在錫中ですので、一度お参りしたいという声があったのです。

近畿はまだですが、東海地方はすでに梅雨入りしたとのことですが、初日は時折日差しが見えるような日で幸いでした。さすがに富士山を拝むことはできませんでしたが、龍澤寺に到着すると、まず方丈で本尊諷経をいたしました。見たこともないほど大きな魚鱗に檀家さんは驚きの声。その後、松華室老漢がお出ましになり、お茶とお菓子をいただきながら親しくお話をいただきました。

90歳になろうというのに、お顔の肌つやは全くそんな風に見えず、また矍鑠とした雰囲気に、檀家さん達も圧倒された様子で、龍澤寺を後にしてから、「老師の姿を見ておもわず姿勢を正してしまった」といった声がしきりと出ていました。また老師から富士山の絵に賛をされた色紙を全員にいただき、ありがたく頂戴しました。老師や弟子もふくめて全員で記念写真も取らせて貰った次第です。

その後、開山白隠禅師、二祖東嶺禅師、中興星定禅師の木像が祀られる開山堂にお参りし、つづいて禅堂内部も拝観させてもらいました。案内は弟子がしてくれました。檀家さん達ははじめて見る禅堂で興味津々です。どんな生活をしているのかをかいつまんで話をしておきました。

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方丈の裏手にある開山塔にもお参りし、そこから裏山を見上げると鎮守堂が見えます。雲水の頃、あそこにも上がって諸堂諷経したなぁと思い出しておりました。街中の喧噪とはかけはなれ、龍澤寺の境内は静かで、心も落ち着いてきます。こんな広い境内を少ない雲水で掃除するだけでも大変ですが、さすが僧堂ですから草も生えておらず美観が保たれています。

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檀家さん達にとっても、檀那寺の和尚やその弟子が修行したこの龍澤寺を訪ねられたことは、大層よかったようです。夜は伊豆長岡温泉に宿をとり、楽しく賑やかに懇親会をしたのでした。二日目は、白隠禅師の生まれ故郷である原へ参ります。

つづく