先週金曜日、建仁寺塔頭の六道の辻で知られる六道珍皇寺さまにて、本年度のサンガセミナー第1回目となる「1-1 地獄絵絵解き講座」および、「1-2 仏教美術鑑賞入門」を開講しました。
朝から小雨で蒸し暑さが増す京都でした。午前中は、西山克先生(京都教育大学名誉教授)に、熊野十界観心図(地獄絵)に描かれている内容について、丁寧に解説をいただきました。
地獄絵の中で描かれていることの解釈について、一般的に言われている内容とは違う解釈もお持ちで、そういったことも興味深く、受講者は熱心に耳を傾けておられました。
また、今回の講座にあわせて、六道珍皇寺蔵の2幅の熊野観心十界図を展観していただけましたので、講座の前後にはこれらの地獄図を間近に見て、解説のあった絵柄を熱心に観られている方も多くありました。
講座の後、六道珍皇寺のご住職にご案内頂いて、小野篁ゆかりの黄泉がえりの井戸や、重要文化財の薬師如来像を拝観させていただきました。続いて午後には、弊所のデジタルアーカイブス調査でいつも一緒に調査させて頂いている、花園大学歴史博物館館長の福島恒徳先生による、「仏教美術鑑賞入門」講座です。
去年から開設したこの講座ですが今年は特に「禅の美術の見方」に関してお話し頂きました。
概論の後、実際の美術品の画像をプロジェクターで表示しながら、その絵の特徴であるとか、どういう意味が込められているのかといった内容で、午前中から引き続いて受講している方が多くいらっしゃったので、朝から午後まで、佛教美術に深く関わることができた一日ではなかったかと思います。
次は9月のピラティスとヨガ。まだお申し込み可能です。