近江のかくれ里

近江の里

最近ふと読み返そうと思い読んでいる本がある。
白洲正子著『かくれ里』。

大好きな京都のお隣であり、歴史深い地でありながら、最近まで全く興味の無かった「近江」に興味を持ち始めたからだ。
彼女が紹介している場所を、本を読んだからといってそのまま訪れるのはいささかおこがましい。
白洲さんにも、「自分の足で探しなさい」と言われそうだ。
だが、白洲さんを10年ほど前に知り、『かくれ里』も読んだはずなのだが、京都ばかりに注目し、見向きもしなかった滋賀に着目するまでには10年近くかかったのだ。そこまでたってやっと心の底から、
「あぁ、滋賀を知らなくては」
と思った。自然と思うに至ったのには、「そろそろ行っても良いだろう」との御許しが出たのだと勝手に自分なりに解釈したい。


こんな風に思っていた矢先、MIHO MUSEUMを訪れて、ちょうど『かくれ里』にも登場する百済寺の如意輪観音坐像を観る機会を得た。
白洲さんなら、「美術館に置かれ、多くの人の目にさらされて、如意輪観音の輝きは失われた。昔のように美しくはない」と仰いそうだが、そこまで眼の育っていない私には、やはり美しく見えた。
もちろんお寺にあってこその観音様であり、いささか違和感は感じたが・・・。
いずれにせよ、この機会でさらに滋賀への思いは強くなった。
と、長々と述べたが、滋賀に注目しているのには、NHKの大河ドラマ『功名が辻』を見ている影響も大いにあるのだが・・・。
なにはさておき今、私の中で滋賀が熱い!!!
(N.K Wrote)