今年の日本は格別な猛暑ですが、ベトナムも猛暑。蒸し暑いことこの上ない。街中を歩いていると、あっという間に衣類が汗でずぶ濡れになってしまいます。タオルも2~3本、リュックにしのばせておかないと、絞れるほどになってしまいます。
さて2日目は、前にテレビで観たことがあったので行ってみたかった場所に。
ハノイから南部のホーチミンへ繋がる鉄道がありますが、北部へも繋がっている線路があります。ただ、極端に本数が少ないことから、ホーチミン駅から北の数キロがとても面白いことになっています。
そもそも日本のように鉄道線路内に踏み込んだり、それをSNSに投稿するだけで逮捕されるようなことはなく、列車往来に支障をきたすことさえしなければ、線路内に入ることは自由なこの国です。
立派なハノイ駅
そうはいっても、どこから線路に入ればよいのかと、まずはハノイ駅を訪ねてみたのですが、駅舎とホームとの出入り口はある意味厳重に管理されていて、駅舎からは自動改札機が、またホームからは大きなガラスの自動ドアがありましたが、駅舎側に立ってみても開くことはありません。ちょっとネットで調べてみたら、踏切から入れば良いと! なるほど。
ハノイ駅のすぐ北にある踏切(といっても遮断機などない)から、一度、駅に向かって入っていきました。すると、なんのことはない、バイクに乗った人がホームを近道に利用するなど、かなりいい加減です。(笑)
また確かに北を向いて止まっている列車がない模様。
そこで、また折り返して線路をつたって北へ向かっていきましたら、1ブロックほど行ったところで急にこんな様子に。
そうなのです。線路が道路化していて、線路に面してカフェが並んでいるのです。そしてこれらのカフェに裏口はなく、店内に入るのはすべて線路側からなわけです。こういったことが好きなのか、このエリアに限ってやたらと西洋人が目立ちます。調子に乗って平均台にして遊んでいる人がいたりもします。
暑さに疲れて、私もカフェでちょっと休憩をすることにしました。すると店員が英語で「もうすぐ列車が来るよ」というのです。附近の店では線路側に出していたテーブルや椅子を店内に入れたりしはじめています。へんな緊張感が漂っているのです。線路だから列車がくるのは当たり前なのに。
店員は大きなカメラを持っている私に、反対側の壁際を指さして、あのあたりがいいと教えてくれました。すると、鉄道の係員らしき人が笛を吹きながら注意を喚起しだしました。
しばらくすると、遠くの方から警笛が聞こえてきました。線路にこんなに人が居るわけですから、おそらく列車の運転手さんも気が気ではないでしょう。轟音と共に列車がやってきました。
想像以上に大きい、そして我が身にもの凄く近いところを走り抜けていく列車。少々おののきを感じながら通過するのを待ったのでした。
しかしながら、ちょうどいい時間に居合わせて、面白い写真が撮れました。
(つづく)