-赤膚焼(あかはだやき)- 奈良

赤膚山元窯 古瀬堯三

奈良の中心部から少し車を走らせた所にある赤膚焼の窯元(奈良市と大和郡山市に点在)。
遠州七窯の一つにも数えられている。 
奈良へ観光でやって来ても、ここを訪れるのはお茶かお花をする方だろうか。
焼き物好きが訪れる窯元という感じの場所では無い気もする。
奈良に家元(円照寺門跡)がある山村御流の華展では、よく赤膚焼の花器を目にする。
私がよく訪れるのは上の写真、古瀬堯三氏。日常に使える器から茶道具まで、多くの器達が迎えてくれる。
初めて来た際は、こんな所に立派な登り窯を構える窯元があったのかとびっくりした次第。
赤膚という変わった名称。地名からという説と、鉄分を多く含む陶土を用いる為、素焼きした表面が赤くなるからという説があるらしい。
赤膚焼の特徴といえば、なんともいえないとろりとした(感じの)オフホワイト色の釉薬、そして奈良絵。
この奈良絵は、お釈迦様の生涯を描いた絵過去現在因果経に由来すると聞いたが、奈良らしく、五重の塔や鹿などもお目見えするなんとも愛らしい図柄なのである。

奈良絵_家奈良絵_やっこさん?!

薪

薪がたくさん。あちらの建物は作業場だそうな。
奈良のこちらの地方の建築様式なのだろうか、どうも朝鮮を思わせる気がするのは私だけであろうか。
京都とはまた違う、おおらかな雰囲気のある奈良も、歴史ある魅惑的な土地である。
普段使いの器もたくさん揃っているので、是非おでかけいただきたい。

赤膚焼