龍澤僧堂での斎会

 

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昨日11月11日、静岡県三島市の龍澤僧堂へ出向いてきました。それというのも私がご接化(ご指導)いただいた心鏡室鈴木宗忠老師の33回忌の斎会にお参りするためです。前日から近くのホテルに宿泊し、朝起きると、富士山を拝み見ることができました。前日にはこんなに白くはなかったので、夜の間に冠雪したものと思われます。

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龍澤僧堂を訪ね、まずは方丈にお参りすると、方丈の正面のガラス戸4枚が一新されています。これは伊豆半島を直撃した先般の台風による突風で吹き飛んでしまい、大きく破損してしまったとのことで、今日に間に合うように新調したとのことでしたが、ほんの数日前にやっとできあがったとのこと。
それ以外にはあまり大きな被害が無かったとのことで、不幸中の幸いでした。その前で、時期は違えども同じ僧堂で修行した仲間同士がしばしの歓談。

その後、今現在ご指導いただいている松華室後藤榮山老師に相見をお願いしてご挨拶してきました。老師は、私が道場に掛搭している頃にも、摂心になると東京から鈴木宗忠老師に通参されており、宗忠老師亡きあと死活庵中川球童老師に参禅、そして、球童老師亡きあとに龍澤寺師家となられたのでした。

いま齢90にもならんとするのに、肌はすべすべ、矍鑠としておられる姿は尊敬すべきものです。私ごとながら弟子がいまこの龍澤僧堂で修行させて頂いていますが、いい老師につけて幸せだと思います。

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さて、じつはこの斎会は、龍澤寺開山の白隠慧鶴禅師の毎歳忌、そして、鈴木宗忠老師の33回忌、そして死活庵中川球童老師の13回忌との合斎会でした。
真前にはお位牌とともに三つの頂相が掲げられています。真ん中が白隠禅師自画賛の頂相、向かって右は心鏡室鈴木宗忠老師の頂相、左が死活庵中川球童老師の頂相です。心鏡室老師の頂相の賛は八幡圓福寺の西片擔雪老師が、死活庵の頂相は妙心寺塔頭霊雲院の則竹秀南老師がご揮毫いただいています。

改めて我が師、鈴木宗忠老師の賛文を見ると70歳で遷化されたことがわかります。となると、私たちがご指導を受けていたときには60代前半だったわけで、自分の年齢もそこに近づいていることを改めて感じ驚くばかりです。考えてみれば60代のパワーで私たちをご指導頂いていたんだなと、今更ながら当時を思い浮かべたのでした。