禅文化研究所のWEBサイトでもすでにお知らせしておりますが、禅文化研究所のデジタルアーカイブズ事業で調査の成果(花園大学歴史博物館との共同調査)として、この春は建仁寺派の両足院に伝わる貴重な資料の展覧会を開催します。
会期は4月2日から6月13日、会場は花園大学歴史博物館、入場無料です。
両足院は龍山徳見を開山とする建仁寺塔頭で、江戸時代には、歴代住職の雲外東竺などが、五山の中でも学徳に優れた僧に与えられる「碩学」の称号を授与され、対馬の以酊庵に輪住して朝鮮外交に深く関与しました。
そういったことから、両足院に伝わる五山文学の資料は非常に価値のあるものも多く残っていますが、今までは限られた研究者が目にしてきただけで、一般の方はもちろん、研究者などが直接見てみたいと思ってもそれをかなえることはほぼ不可能でした。
そんな中、一昨年より、これらの書籍資料を含めた書画軸などの悉皆調査を委託され、禅研と花大歴博で共同して調査をしてきましたが、この度ようやくそれらの成果として展覧会を開催することができる運びとなりました。
また会期中には2回の特別講演会を開催します。上記の限られた研究者の一人で、もと京都国立博物館におられた赤尾栄慶氏と、近年、両足院蔵の朝鮮物の研究に取り組まれている片山真理子氏によるご講演です。あわせてご来場をお待ちしています。
それまでに新型コロナウイルス騒動がどうか収まっていることを祈っています。
また今後は、これらの資料の画像データをWEB上で閲覧できるように進めていくよう、両足院様とも調整しているところです。どうぞお楽しみに。