「禅文化財COLLECTION」に作品を追加しました。

書画・典籍データベース「禅文化財COLLECTION」に、当研究所が所蔵する作品の中から、新たに誠拙周樗や弘巌玄猊の書画等、5点を追加公開しました。

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「虎渓三笑図」を新たに公開しました。当サイトのトップページの画像にも使用しているものです。ちなみに、この作品は担当が落款を読むのを苦労していました。
「虎渓三笑」は、日本・中国画の画題で、中国の故事を扱ったもので、好画題としてさまざまな画人たちによって絵画化されました。
中国での浄土教の開祖である慧遠法師は来客を送る際、精舎の下の虎渓という谷川のところで足をとめ、そこを渡ることをしない戒律を守っていました。
しかし慧遠法師は、訪れた二人(陶淵明と陸修静)を送る途中、話に夢中になるあまり、気づいたときには虎渓を数百歩出てしまっていて、そのとき三人手を打ち大いに笑ったといいます。
ある物事に熱中するあまり、他のことをすべて忘れてしまうことのたとえとして、現代では四字熟語で使われています。

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猷禅玄達(東海猷禅)の墨梅図も公開しました。
猷禅玄達は、梅画に長じた画僧として知られています。
こちらの作品は、とても力強く勢いのある筆使いが魅力的な作品です。
太く力強い幹と、細く伸びる枝の描き分けが見どころではないでしょうか。

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花園大学歴史博物館にて
「松雲室100年遠諱記念 見性宗般 ―圓福寺・見性寺所蔵遺墨―」展
が開催中ですが(詳細はこちら)、それにちなんで宗般玄芳(見性宗般)の墨蹟も新たに追加しました。
曲がりくねったユーモラスな字に芸術性を感じます。

「禅文化財COLLECTION」は、こちらから閲覧できます。ぜひご覧ください。