書画・典籍データベース「禅文化財COLLECTION」に、当研究所が所蔵する作品の中から、新たに関盧山や滴水宜牧の書画等、5点を追加公開しました。
こちらは新たに公開した「如意図」です。みなさまは「如意」をご存じでしょうか。僧侶の方にはなじみがあるものかもしれませんが、一般的にはご存じでない方も多いのでは・・?
「如意」という言葉には「物事が自分の思うままになること」という意味もありますが、この作品では、僧が読経や説法の時などに手に持つ道具である「如意」が描かれています。本来は孫の手の様に背中を掻く道具で、思いのままに痒い所に届くので、そう呼ばれるようになったそうです。
続いてはこちら。
さてこれは何が描かれていると思いますか?
かくいう私も、最初はお掃除ロボットの「ルンバ」にしか見えなかったのですが、この絵が描かれた当時に存在していたら驚きですね!
正解は・・
「草座」。
法会などのときに僧や参拝者が座る敷物の一つです。平たく丸く編んで作るもので、古くは真菰(まこも)や藁(わら)などが使われていたようです。
現代の物で例えると、い草の座布団のような見た目に似ているかもしれません。
単純化されて描かれている墨画なので、何が描かれているかが分かるとより一層鑑賞を楽しめますね。
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