世界遺産 ナスカ展 -京都文化博物館-

ナスカ展

遺跡にも興味があり、非常に惹かれるものの、地球の裏側という遠さと、あまりに違う文化を持つ為、まだまだ神秘の世界のような、本当に地球上にこんなとこがあるのかしらんと思うような地。それでもやはり、いつかは訪れてみたい地。
そんなナスカの展示が京都文化博物館にて開催中(9/24月・祝まで)。
儀式に使われたのであろうとされる壺に描かれる絵は、幾何学的で私からすると異様としか言いようが無く、確かに現代にも通ずるデザイン?!かもしれないのだが、理解しようとしてできるような物ではなく、まさにナスカの人々が信仰する「超自然」の世界であった(むろん、おもしろいな、素敵だなと思うものもいくつかはありましたが)。
戦好きだった彼らは、敵の首級(トロフィー)を必ず持ち帰り、盛大な儀式により葬ったという。
単に敵というのではなく、神聖な人間の首に対する畏敬の念からのようだ・・・。
日本の戦国時代には無いような事である。
展示の趣旨と離れるからであろうか、人々の生活そのものが見えてくる展示では無かったのが残念。展示の品にも、一体何に使われたのかわからない物が多数。
あまりにかけはなれた儀式的世界の品々よりも、祖先がもしくは日本人と同じ可能性もあるという、アンデスの麓に生きる彼らの生活を知りたいと思った。
子供のミイラも展示されていた。子供が生け贄に使われたと聞くと、「幼いのにかわいそうに・・・」と思うのが常ではあるが、何かの本か番組で、この生け贄の子達は皆微笑んでいるような穏やかな表情をしている為、現代に生きる我々が思う「かわいそう」という感情とは裏腹に、生け贄にされる際には、安心していけるような工夫がされていたのではないかと言われているそうな。
むろん、ナスカの地上絵についての展示ではおもしろい工夫がされていたので、是非足を運ばれると良いと思う。
日本の皆さんからみて、はてさてこの展示、どう感じるのだろうか興味深い。