花は野にあるように -高島屋 山村御流華展-

花は野にあるように

いつも(年に2回)楽しみにしている、京都高島屋での山村御流の華展にお邪魔した。
華道の流派は数えきれないほどあり、自分が習っている流派はもちろん好きで習っているのだが、この「山村御流」の花というのはまた格別な存在なのだ。
誰にも何にもこびず、ただ-花は野にあるように-をモットーに、決して派手でも華やかでもないのだが、日本人が古来から持つ小さきもの、美しきものを慈しむ思い、季節への感謝、感動をほんの少しの草花で思い起こさせてくれる。
いつも無料で開催されるので、是非一度自分の目で見て感じていただきたい。
(全国何カ所かの高島屋にて開催されるはずです。是非お調べ下さい)


さて、非常にシンプルに生けられるこの流派の花をみて、「これくらいならちょっと真似して家でも」と思われる方も多いのかもしれない。現に隣でそういう話をしている人もよく見かける。が、実はそんなに簡単なものではない。
「ほら、この子(花)がこっち向いちゃってるでしょ。私なら、こうしてあげるわ♪」と、楽しげに少し花の向きを変える師匠の背中が、どれだけ遠く感じられる事か・・・。
同じ花なのに全く違って見えるのだ。花を生けると、その花はまるで自分を映しているかのような気がして、日々悔い改めねばならぬ気にさせられる。このような精神性までをも持つ日本の「道」は、世界に誇れる文化なのだ。
話は変わるが、今年の秋の「禅と文化の旅」では、古都奈良を訪れる。
山村御流のお家元である円照寺(臨済宗妙心寺派)も特別に訪問予定。
普段非公開のお寺なので、是非この機会に参加いただきたい。
詳細が決まればまた、ブログやメルマガでも案内予定!お楽しみに。