京都北山にある表千家北山会館では、12/20(木)まで、「350年遠忌記念 元伯宗旦展~残された手紙にみる生涯と茶の湯~」と題して、主に宗旦の手紙を中心とした展観が楽しめます。
宗旦ゆかりの道具などを単に見て感じるのみならず、実際に宗旦からその子息、江岑宗左に宛てた手紙、大徳寺の和尚方とのやりとりなどを拝読する事によって、宗旦の近辺の事、その思い、時代背景などが詳しく理解でき、展示されている消息全てに詳しい解説があるため、非常に勉強になる展示でした。
まるで歴史の教科書を詳しく勉強しているかのごとく、宗旦と交流のあった公家、武士、僧侶、町衆などが次々に登場し、歴史に詳しくない者にはいささか高度な内容であるかもしれません。
ですが、信長から秀吉、徳川へと急激に時代が動いたこの頃の、茶人を始めその周辺の才能溢れる人達の身辺が伺え、茶道や歴史が好きな者には、大変魅力的な内容でした。
なかなか自分自身で勉強するのが難しい内容かとも思われますので、このチャンスに是非足を運ばれると良いかと思います。
ちなみに、元伯宗旦とその子息、宗左については、現在『茶道雑誌』にて連載中の「掌のつむじ風」が大変読みやすくおもしろくて、毎月私は楽しみにしています。