先日、某所で雑誌をぺらぺらめくっていたら、あまりに有名な茨木のり子さんの「倚りかからず」が出ていました。
触れたのは久しぶりでしたがやっぱりいいなと思いました。
ご存知の方も多いと思いますが、以下に記しておきましょう。
倚りかからず
もはやできあいの思想には倚りかかりたくない
もはやできあいの宗教には倚りかかりたくない
もはやできあいの学問には倚りかかりたくない
もはやいかなる権威にも倚りかかりたくない
ながく生きて心底学んだのはそれぐらい
じぶんの耳目じぶんの二本足のみで立っていて
なに不都合のことやある
倚りかかるとすれば それは椅子の背もたれだけ
「独脱無依」を本当に生きるのは大抵ではない、と思うのです。
茨木さんは、晩年は病いがちだったけれど、それでも最後までひとりで、ひっそりと逝かれたそうです。
(N.M wrote)