仏教窟として有名なアジャンターの石窟群は、第1窟~第30窟まであり、それぞれが部屋のように存在しており、僧院を石窟に置き換えたヴィハーラ窟と、ブッダを象徴するチャイティヤ(聖なるもの)窟があります。時代としては、紀元前1世紀頃の前期窟と紀元5世紀の後期窟にわかれます。
暑いインドの夏でも比較的涼しいヴィハーラ(僧が起居する)で、昔のインド僧達は修行を積んだのです。実際にインドの修行僧が寝起きした所に自分が足を踏み入れさせていただける事に感動を覚えつつ…。
中でも、比較的美しく壁画が残る事で有名な第1窟(6世紀建造)からまずはご紹介します。
フラッシュ無しでなら写真を撮る事も可能でした。
1番目の写真は、法隆寺金堂に見られる菩薩のモデルとして有名な、“蓮華手菩薩”です。
また、ブッダ像を挟んであちら側には、金剛手菩薩の壁画も。有難いことに、ブッダを守護する菩薩像は、現在も美しくその姿をとどめていました。
側面には、お釈迦様が前世において菩薩として修行していたときのエピソードを集めた物語、ジャータカの色々な場面が描かれていました。
柱のレリーフも精緻で美しいのです。
ヤクシャでしょうか? 壁と柱の連結部の絵です。
天井にも美しい画が遺っていました。