北京在住の禅文化研究所研究員 李建華さんから届いた北京便り(1)。
中国は旧暦のお正月・春節を祝う慣わしなので、毎年の西暦の年始日は違ってくる。
今年の春節は2月7日。中国語では「過年」(年を過ごす)といわれる。春節の前日は除夕(じょせき)といい、つまり日本の大晦日に当たる。春節には爆竹を鳴らしたり、赤い桃符を貼ったり、餃子を作って食べたりするが、わが家は餃子だけを作った。
実家に帰省して年を過ごすのが習慣だが、民族大移動のためにどこでも混雑を極める状態なので、帰らないでいるが、その代わり雰囲気のないお正月を迎える。
しかし今年は大変だ。例年吹雪とは無縁だった中部と東部、南部で138万平方キロに及ぶ氷雪害に見舞われたため、送電線や家屋、農作物の被害はもとより、道路や鉄道、空港は麻痺状態となり、帰省客8000万人の足を直撃した。
一方、一衣帯水の隣国では毒入り冷凍餃子で騒いでいる。情報が結構錯綜していて疑惑が相当あることは別として、天声人語に「きれいな環境に慣らされた体が、取るに足らない異物にも反応するようになった」とあるように、無菌状態におかれる日本人の胃腸が綺麗すぎるから、やはり海外のものを食べないほうが一番安全であろう。