実業家、小林一三翁の所蔵品を展示する美術館、逸翁美術館を訪れた。
去る8月13日まで開催されていた、『青蒼の美 -染付のうつわ-』の展示だ。
暑い夏に、中国・オランダ・日本その他の染付の様々な器を眼にするのは、それだけで暑さも少しやわらぐような感覚を覚えた。
毎回訪れて思うのは、逸翁の-とらわれずにお茶を楽しむ心-だ。
ここに来れば、茶道具として作られた千家十職やその他日本の職人によるものはもちろんの事、さらに茶道具に使えそうな世界の雑器に出会える。
旅をすれば、茶道具として使えそうな物を持ち帰ったという逸翁。
私に、「見立て」の楽しみを教えてくれたのは、逸翁だと思う。
土日祝日には、逸翁が考え出した茶室-即庵-にて、呈茶がある。
地元の、表・裏千家などの先生が釜を懸けていらっしゃり、所望すればお点前も拝見できる。
また、逸翁の所蔵品で道具組がなされ、お茶碗なども逸翁自らが収集したものでお茶がいただけるので、私は美術館を訪れると、必ずお茶をいただく事にしている。
展示されている所蔵品とはまた違った世界が楽しめるので、訪れる予定のある方には、是非おすすめしたい。
(N.K Wrote)