寺の大樹 その2

7月15日のブログで書いた寺の大樹のその後である。
お盆もすぎ、京都近辺で行なわれる、地蔵盆を明日に控えた8月22日、ついに筆者の自坊の欅の枝部分の伐採が行なわれた。もちろん事前にお経一巻あげて、欅にお礼のお勤めをしておいた。

欅横にクレーン到着

16tの大型クレーンが、4輪操舵のタイヤを駆使して、自坊の裏の狭い路地を曲がって、欅の近くにたどり着いた。


二人とも50過ぎだという伐採担当の兄弟。一人はクレーンに釣られて木の上に上がってすぐに枝の伐採を手際よく始め、もう一人は下で、伐って釣りおろされてくる枝をチェンソーで切り刻んで分類していく。
朝から始めた枝の伐採が、お昼にはほぼ終了していた。

枝であふれかえった駐車場

それにしても、下から見る以上に太くて長い沢山の枝葉があって、駐車場はあっと言う間にそれらであふれかえった。空を見上げると、逆に自坊の空は大いに広がった。真夏の太陽がギラギラと照って、今まで陰になっていた山門がこれからは太陽に照らされることになるのだろう。
そして欅は太い幹だけとなった。秋が終わる頃までこのままの状態で置く。今伐ると、この太い幹の中に虫が入って、用材として使えなくなってしまう可能性があるからだ。
伐ってしまうと、やはりもの寂しい気持ちもしないではない。しかし、こうして世代は代わっていくのだろうと思うことにした。

幹だけになった大欅

(E.N Wrote)