白髭神社 -湖西-

湖水に佇む鳥居
安芸の厳島ではないが、水中に浮かぶ鳥居が、この琵琶湖にもある。
湖西の161号線を大津の方から北上し、水のきれいなことで有名な近江舞子をすぎると、道路はぐっと琵琶湖に近づく。するとすぐに見えてくるのが、この白髭神社の鳥居である。

白髭神社
そもそも琵琶湖の西側、湖西は平野が狭く、湖からすぐに山地になっているのだが、特にこのあたりは額が狭い。
水辺のすぐ脇を国道が通り、この国道の脇に神社の石の鳥居が立っている。そしてそのすぐ奥が拝殿といった具合である。
私は以前から何度もこの前を通ってはいたが、実は、車を止めてお参りするのは今回が初めてで、これまで通りすがりに見ているときには、もっと奥深くまで境内があるものと思っていた。ところがさにあらずであったのだ。
つい先ほども、この拝殿の前に、ピカピカの新車を止めて、子供連れのご家族が、交通安全のご祈祷を受けていた。世界広しといえども、自家用車を買うたびに安全を祈願して、神社でお札やお守りをもらっているのは日本だけではないだろうか。

謡曲「白髭」と白髭神社
「白髭」という謡曲があるが、この曲のテーマは、まさしくこの白髭神社なのである。詳しくは、写真をクリックしていただくと、大きな画像になるので、お読み頂ければさいわい。
ところで、先ほど祈祷を終えたピカピカの新車の家族であるが、ちょうど、この神社の前の国道がカーブになっていて見通しが悪いため、なかなか駐車場から出ることができない様子。
間違っても事故などおこさないようにと祈りつつ見ていたら、なんとか車の切れ目で発進していった。
そこで、われも胸をなで下ろした次第。