冷泉家住宅 特別公開

表門
京都春季非公開文化財特別拝観にて、5/3~5/6のみ公開されていた冷泉家です。
烏丸今出川にありますが、今は同志社大学の大きな建物が目立ってしまい、気をつけて見ない限り通り過ぎてしまいそうなくらいにひっそりとしています。
明治維新後、ほとんどの公家が天皇に同行して東京に移りましたが、留守居役を預かった冷泉家は京都に残り、現存する最古の公家住宅として、また、藤原俊成・定家親子を遠祖とする「和歌の家」として現在に至っています。
上写真は特徴的な表門。このお屋敷が京都御所の北にあることから、阿吽を対にした玄武瓦です。
下は玄武の拡大写真。

玄武瓦

家紋
冷泉家の家紋、雪持笹。

台所
台所は、禅宗の建物でいう庫裡にそっくり。土間の正面には“しゃぐま”が。これは祇園祭の長刀鉾に使われたもので、魔除けとして飾られているそうな。

端午の節句飾り
今回、5月ということで、見事な端午の節句飾りが古式に則って。
季節ごとの行事を大切にしてきた日本人の心を感じました。
今年は源氏物語千年紀。ということは、公家ゆかりの年でもあるということで、この機会に、以前挫折した平安の有職故実(ものすごい決まり事があります)について勉強してみたくなっている私です。

庭
車がひっきりなしに走っている今出川通りから、門をくぐれば緑溢れるこのお庭。小川のせせらぎ。
まさに市中の山居でした。